「孤独死」による不動産物件への影響と防止策…女優・遠野なぎこさんは死後数日後に遺体で発見
もはや他人事ではなくなっているのが「孤独死」だ。今年4月、内閣府が初めて孤独死の件数を発表。2024年は2万1856人で、男性が1万7364人と女性の4466人を大幅に上回っている。誰にもみとられずに亡くなり、死後8日以上経過してから発見されたことなどから、生前、社会的に孤立していた人が亡くなったケースを「孤独死」としている。
1人暮らしの65歳以上の男女を対象にした「『孤独死』に対する意識調査」(見守りサービス運営のTri-Arrow)によると、孤独死した際の心配事として「遺体損傷」(44.3%)と「周囲への迷惑」(35.7%)が上位を占める。
「孤独死は60代以上が1万8000人近くいる一方、40代以下が1046人と高齢者が圧倒的に多いものの、中高年層の孤独死も散見されます。夏場は電気代の節約からエアコンをつけずに亡くなるケースも見られ、発見が遅れると腐乱が進み、遺体の処理、部屋の清掃に手がかかります。亡くなり方によっては賃料や不動産価値に悪影響を及ぼすことになります」(都内の不動産業者)
今月3日に自宅で発見され、死後数日が経過した遺体は女優の遠野なぎこさん(享年45)本人のものだったことが17日に判明した。かつて20代前半だったワンルームマンションの賃借人の平均年齢は、今や50代前半が主流になっているという。