麻布台ヒルズが華々しくオープンしたのに…森ビルの財務は窮地の謎解き
23年3月期の長期借入は1兆2570億円
また、完成までに17年もの年月を要した「六本木ヒルズ」は日本でも有数の高層ビルで、隣接する「六本木ヒルズレジデンス」「ゲートタワーレジデンス」、ホテル「グランドハイアット東京」などを含めて巨大な都市開発と商圏の開拓に成功している。
2017年4月には「GINZA SIX」、20年6月には「虎ノ門ヒルズビジネスタワー」をそれぞれ開業。インドネシアでも超高層ビルを建設するなど、国内で培ったノウハウを海外にも展開している。
その一方で、森ビルの23年3月期の長期借入は1兆2570億円に膨れ上がっている。これに短期借入の909億円、社債発行残高の2539億円を加えた有利子負債総額は1兆6020億円に達する。また、企業が自由に使えるフリーキャッシュフローは、21年3月期がマイナス543億3100万円、22年3月期がマイナス560億200万円、23年3月期がマイナス1885億8200万円と、急速にマイナス幅が拡大している。
24年3月期の通期連結業績は増益を見込むが、足元の財務に黄色信号がともっていることは確かだ。
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