子育て重視派が住むなら「湾岸タワマン」ではなく「文京区の賃貸一択」のワケ
住まいを選ぶ場合、子どもの教育環境を重視する若年カップルは多い。子育て家庭なら、それは多数派かもしれない。
近年、ペアローンを組んで湾岸のタワマンを購入するのが流行りのようだが、果たしてその選択は子育ての面で賢明といえるだろうか。ただでさえ荒涼とした風景が広がる湾岸の埋立地の中で、大人たちのくだらない階層ヒエラルキーの目に囲まれる日常が、素晴らしい子育て環境だとはとても思えない。
人間社会には世代を積み重ねた歴史と成熟がある。子どもたちがこの国で育つなら、そういった先人たちの営みが作り上げた文化が感じられる環境の中でこそ、より深みを持った知性や人間性を磨くことができるのではないか。
また、文化性の高いエリアにはそういった環境を好む人々が自然に集まるので、街並みや施設も子育てにふさわしい方向へと整ってくる。東京23区で子育てをするなら、まず文京区がお勧めできる。その名の通り、このエリアは文教の香りが漂っている。
あまり知られていないが、文京区内にはこれといった歓楽街がない。さらに、景観に目障りなタワマンや超高層建築も少ない。それでいて、国立の幼稚園、小学校、中学校などが3系統もある。筑波大附属、お茶の水女子大附属、学芸大附属である。こういった国立系幼稚園と小学校が実施する入園・入学審査には居住地の制限が設けられているが、区内在住ならほぼ問題がない。