著者のコラム一覧
有森隆経済ジャーナリスト

早稲田大学文学部卒。30年間全国紙で経済記者を務めた。経済・産業界での豊富な人脈を生かし、経済事件などをテーマに精力的な取材・執筆活動を続けている。著書は「企業舎弟闇の抗争」(講談社+α文庫)、「ネットバブル」「日本企業モラルハザード史」(以上、文春新書)、「住友銀行暗黒史」「日産独裁経営と権力抗争の末路」(以上、さくら舎)、「プロ経営者の時代」(千倉書房)など多数。

WECARS(上)主役は企業再生ファンド 再建した暁に伊藤忠に引き渡す

公開日: 更新日:

 伊藤忠や同社子会社、再生ファンドが出資する400億円の一部がバームに支払われ、負債返済の原資となる。創業家はバームに100億円を拠出する。

 伊藤忠なりのやり方で兼重宏行・宏一親子や創業家一族にケジメをつけさせたわけだ。

「1代で富を築いた成功の証しであった東京・目黒の500坪の大豪邸や高級避暑地・軽井沢の豪華別荘は、創業者が100億円を拠出する際の借り入れの担保に取られた」(関係者)と取り沙汰されている。

 伊藤忠など3社への売却が決まって、BMは2023年9月期の純損失が708億円だったとの決算公告を公表した。10月以降の758億円の特別損失を前倒しして計上したことが響いた。22年9月期の純損益184億円の黒字から大幅に悪化した。

 オートバックスセブン、双日、オリックス。さまざまな企業が再建スポンサーとして浮上しては消える中、伊藤忠が火中の栗を拾った。「JWPが伊藤忠に買収を持ちかけた」と報じられたこともある。

 BM買収の仕掛け人JWPとは何者で、伊藤忠の狙いはどこにあるのか。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    不慮の事故で四肢が完全麻痺…BARBEE BOYSのKONTAが日刊ゲンダイに語っていた歌、家族、うつ病との闘病

  2. 2

    「対外試合禁止期間」に見直しの声があっても、私は気に入っているんです

  3. 3

    箱根駅伝3連覇へ私が「手応え十分」と言える理由…青学大駅伝部の走りに期待して下さい!

  4. 4

    「べらぼう」大河歴代ワースト2位ほぼ確定も…蔦重演じ切った横浜流星には“その後”というジンクスあり

  5. 5

    100均のブロッコリーキーチャームが完売 「ラウール売れ」の愛らしさと審美眼

  1. 6

    「台湾有事」発言から1カ月、中国軍機が空自機にレーダー照射…高市首相の“場当たり”に外交・防衛官僚が苦悶

  2. 7

    高市首相の台湾有事発言は意図的だった? 元経産官僚が1年以上前に指摘「恐ろしい予言」がSNSで話題

  3. 8

    AKB48が紅白で復活!“神7”不動人気の裏で気になる「まゆゆ」の行方…体調は回復したのか?

  4. 9

    大谷翔平も目を丸くした超豪華キャンプ施設の全貌…村上、岡本、今井にブルージェイズ入りのススメ

  5. 10

    高市政権の「極右化」止まらず…維新が参政党に急接近、さらなる右旋回の“ブースト役”に