著者のコラム一覧
有森隆経済ジャーナリスト

早稲田大学文学部卒。30年間全国紙で経済記者を務めた。経済・産業界での豊富な人脈を生かし、経済事件などをテーマに精力的な取材・執筆活動を続けている。著書は「企業舎弟闇の抗争」(講談社+α文庫)、「ネットバブル」「日本企業モラルハザード史」(以上、文春新書)、「住友銀行暗黒史」「日産独裁経営と権力抗争の末路」(以上、さくら舎)、「プロ経営者の時代」(千倉書房)など多数。

小林製薬(上)「紅麹サプリ」の健康被害原因は未だ特定できず…大阪・関西万博への参加はどうなる?

公開日: 更新日:

 小林製薬は注目された2024年12月期の第1四半期(1~3月期)決算を今月10日に発表した。

 製品回収などの費用として特損38億円を計上したが、売上高は前年同期比9%増の364億円、最終利益も特損が響き72%減となったが9億円の利益を確保した。

「小林製薬強し」の感を同業他社や投資家に与えた。大半の投資家は赤字転落を予想していたからだ。

 しかし、「紅麹」を含むサプリメントの健康被害は小林製薬が問題を公表してから5人が死亡し、5月8日時点で入院した人は延べ273人、厚生労働省によると健康被害を相談した人は11万7000人。

 健康被害について「原因特定までには相応の時間を要する」とし、健康被害者への支払いは暫定的な対応としている。

 健康食品は売り上げの1割弱だが、2倍の販売実績のあるオーラルケア用品にも影響が及び、漢方薬や主力のトイレ用品「ブルーレット」の売り上げが鈍化すれば経営への打撃はさらに大きくなる。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    清原和博氏が巨人主催イベントに出演決定も…盟友・桑田真澄は球団と冷戦突入で「KK復活」は幻に

  2. 2

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  3. 3

    99年シーズン途中で極度の不振…典型的ゴマすりコーチとの闘争

  4. 4

    実は失言じゃなかった? 「おじいさんにトドメ」発言のtimelesz篠塚大輝に集まった意外な賛辞

  5. 5

    日銀を脅し、税調を仕切り…タガが外れた経済対策21兆円は「ただのバラマキ」

  1. 6

    巨人今オフ大補強の本命はソフトB有原航平 オーナー「先発、外野手、クリーンアップ打てる外野手」発言の裏で虎視眈々

  2. 7

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  3. 8

    林芳正総務相「政治とカネ」問題で狭まる包囲網…地方議員複数が名前出しコメントの大ダメージ

  4. 9

    国分太一が「世界くらべてみたら」の収録現場で見せていた“暴君ぶり”と“セクハラ発言”の闇

  5. 10

    角界が懸念する史上初の「大関ゼロ危機」…安青錦の昇進にはかえって追い風に?