大阪万博“逃げ切り閉幕”を許すな! パビリオン工事費「未払い問題」に主催者ソッポの非情
■「立て替え払い」せずの一点張り
この日は集会の前、万博を所管する経産省と国交省を相手に未払いの実態調査や立て替え払いを求めて交渉したが、政府側は従来通り「立て替え払いはしない」の一点張り。少なくとも11カ国のパビリオンで十数億円の未払いが判明しているのに、政府をはじめ大阪府・市も万博協会も「民間同士のやりとり」を盾に直接的な救済措置を拒んでいる。
これでは被害者が「出口が見えない」と嘆くのも当たり前だ。マルタ館工事に携わった別会社の社長も、当時の労働環境について「24時間、カメラで仕事状況を監視される中、食事に行くこともできず、まともな排泄設備も暖を取るところもなく、閉じ込められた鳥のように働かされた」と振り返り、「お金をもらえてない人たちだけは、まだ万博は始まってすらない」と訴えた。
万博会場の目玉である大屋根リングの一部を跡地に保存する計画を巡り、運営費の剰余金が充てられる可能性が浮上している。そんなカネがあるなら未払いの穴埋めが先だ。
浮かれる主催者には、アメリカ館の未払い被害者の切実な言葉を贈りたい。「未払いが解決してこそ成功だと僕は思っています」
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