大阪万博“逃げ切り閉幕”を許すな! パビリオン工事費「未払い問題」に主催者ソッポの非情
今月13日の大阪・関西万博の閉幕まで2週間を切った。開幕前から懸念された赤字は回避のメドが立ち、万博協会の副会長である大阪府の吉村知事は「(万博を)やって良かった」と胸をなでおろしているが、このままグランドフィナーレとはいかない。パビリオン工事費を巡る「未払い問題」に決着がついていないからだ。
未払いの被害者やNPO法人「労働と人権サポートセンター」が30日、被害実態を周知するため国会内で集会を開催。生々しい証言が相次いだ。
まずマイクを握ったのは、マルタ館の内外装工事を手掛けた1次下請けの会社社長。マルタ館は参加国が独自に用意するタイプAのパビリオンだ。元請けであるフランス資本のイベント会社の未払い金は約1億2000万円に上る。
社長は弱り切った様子で「本当に誰もがやりたがらなかった海外パビリオン建設を、助けてほしいとの要請があって引き受けた」と話し、こう続けた。
「あり得ない工期、あり得ない労働環境で、昼夜問わず不眠不休で命がけで、このパビリオンを開幕に間に合わせました」「未払いによる大きな被害を受けながら、いまだに出口が見えないところでさまよっております」