安倍首相に覚悟は? 北朝鮮に“免罪符”を与える拉致再調査

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「拉致報道一色になったな」――。ある政府高官は満足げに語ったという。拉致問題の再調査が約10年ぶりに動き出したことで、解釈改憲への批判報道はすっかりカキ消された。思惑通りの展開に安倍周辺はシメシメだろうが、前のめりな制裁解除の真価を問われるのはこれからだ。拉致問題を長年取材してきたコリア・レポート編集長の辺真一氏は「再調査はもろ刃の剣。安倍政権は大きな代償を払いかねないのに、その覚悟はあるのか」と危ぶんでいる。

 北朝鮮が4日に発足させた「特別調査委員会」の委員長には秘密警察「国家安全保衛部」の徐大河・副部長が就任。金正恩・第1書記がトップを兼ねる最高指導機関・国防委員会から、あらゆる機関を調査できる権限を与えられたという。この布陣についてメディアは北の本気度を評価しているが、本気度を問うべきは安倍政権サイドだ。

「特別委の布陣をみると、今度こそ拉致問題に白黒ハッキリつけようとする金正恩の覚悟がうかがえます。日本政府の要求をほぼ満額回答で受け入れた態勢で、日本側が拉致問題の進展を期待する気持ちは理解できます。ただ、これだけベストの陣容で北が調査に臨んだ上、改めて受け入れがたい結果を突き付けてきたら、日本側はどう出る気なのか。北に『あなた方が望んだ強力な権限を持つ組織が調査した結果だ』と弁解の余地を与え、拉致問題に幕引きを図る“免罪符”にされかねません」(辺真一氏)

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