経済学者・小黒一正氏「高インフレのリスクが迫っている」

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――なぜ、異次元緩和は失敗したのでしょう?

 そもそも「2%物価上昇率」という目標自体が実現困難でした。過去に日本が2%のインフレ率になったことはほとんどない。消費税を導入したバブル期の1989年と、湾岸戦争で原油価格が上がった時だけです。特殊要因が働いた時期を除くと、1%がせいぜいだった。

――だからこそ、黒田日銀総裁は、期間を区切って、思い切って異次元でやったんでしょう?

 異次元緩和で円は対ドル70~80円が120円になり、50%も減価した。それで、この程度の物価上昇率なのかという感じです。日本銀行は毎年、80兆円の国債を買っている。こんな政策がずっと続けられないことは明らかです。10年間、毎年80兆円ずつ買うと、800兆円になって、すべての国債を買い切ってしまうわけですが、金融機関も運用で口座を保有する必要がある。地方債まで買えば限界を少し先延ばしできるかもしれないが、2017年ごろに日銀は国債を買えなくなるという試算も多い。黒田日銀総裁の任期は2018年ですが、その時までに方向を決めないといけない。つまり、国債がほとんど残っていないのだけれども、それでも少しでも出てきたら買い続けるのか。それとも、もうやめるのか。

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