高橋乗宣
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高橋乗宣エコノミスト

1940年広島生まれ。崇徳学園高から東京教育大(現・筑波大)に進学。1970年、同大大学院博士課程を修了。大学講師を経て、73年に三菱総合研究所に入社。主席研究員、参与、研究理事など景気予測チームの主査を長く務める。バブル崩壊後の長期デフレを的確に言い当てるなど、景気予測の実績は多数。三菱総研顧問となった2000年より明海大学大学院教授。01年から崇徳学園理事長。05年から10年まで相愛大学学長を務めた。

「1票の格差」が映し出す問題から目をそらしてはいけない

公開日:  更新日:

「理念なき数合わせ」は地方切り捨て策

 総選挙のたび、最高裁に「違憲状態」と指摘されてきた「1票の格差」の問題。その是正のため、衆院選挙制度のあり方を検討してきた有識者調査会が、大島理森議長に答申を提出した。

 問題は小選挙区の新たな区割りである。「7増13減」の割り当てのうち、削減されるのは青森、滋賀、愛媛、熊本など田舎の選挙区ばかり。逆に選挙区が増えるのは、東京・千葉・神奈川など大都市圏に限られる。

 人口の少ない田舎の議席を減らし、人口の多い都市部の議席を増やさなければ、1票の格差は縮まらない。こうした発想はともすれば、理にかなっているように思われがちだ。ただ、この是正プランが実現したところで、1票の格差が生じる根本的な要因は絶対に取り除けない。

 1票の格差の最大の元凶とは、東京一極集中に伴った地方の人口流出である。この先も地方の人口減少が進めば、1票の格差はどんどん拡大していく。その都度、区割りを改めていくのは単なるイタチごっこだ。“オラが国のセンセイ”を失う有権者は戸惑うだけである。

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