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高橋乗宣
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高橋乗宣エコノミスト

1940年広島生まれ。崇徳学園高から東京教育大(現・筑波大)に進学。1970年、同大大学院博士課程を修了。大学講師を経て、73年に三菱総合研究所に入社。主席研究員、参与、研究理事など景気予測チームの主査を長く務める。バブル崩壊後の長期デフレを的確に言い当てるなど、景気予測の実績は多数。三菱総研顧問となった2000年より明海大学大学院教授。01年から崇徳学園理事長。05年から10年まで相愛大学学長を務めた。

安倍政権 必死のバラマキも先行き不安には「焼け石に水」

 やはり、7~9月期のGDPの上方修正はぬか喜びに過ぎないようだ。12月の日銀短観の主要結果は前回9月調査からほぼ横ばいだった。メルクマールとなる大企業製造業の業況判断指数(DI)はプラス12、非製造業もプラス25で、前回と一緒。この傾向は中堅・中小企業とも大きく変わらない。

 足元の好況感が目立つのは、中堅・中小の非製造業のうち娯楽業など「対個人サービス」のDIが大幅プラスに転じた程度。恐らく訪日外国人の増加で潤っているのだろう。

 深刻なのは、先行きの見通しの暗さである。短観は1万社以上の企業を対象に最近と3カ月後の「先行き」の景況感を聞いているが、大企業と中堅・中小、製造業と非製造業を問わず、先行きの数値は大幅に悪化。例えば、中小企業製造業の先行きはマイナス4と最近から4ポイント減だ。

 マイナス幅が広がるほど「供給超過」を意味する需給判断を見ても、大企業製造業の国内の先行き判断はマイナス11、海外はマイナス8。中小企業は、それぞれマイナス26、マイナス16と見通しは非常に悪くなる。多くの企業がこの先、モノをつくっても売れないと感じている証拠で、先行きの見通しに暗雲が垂れ込めるのも当然である。

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