豊洲新市場に“謎の地下空間” 工期優先のモニタリング用か
東京・築地市場の移転先、豊洲新市場が開場するのは11月7日。一方で豊洲は現在、土壌汚染対策工事後に法律で義務付けられた2年間のモニタリング期間中で、終了するのは11月18日だ。豊洲にとって土壌汚染は最大の懸案事項のはず。モニタリング完了前の開場――この矛盾に、小池百合子都知事も今月16日の現地視察で「モニタリングが終わる前に開場する理由を確認する」と言っていた。
なぜこんな不可解な日程が組まれているのかというと、都が20年東京五輪の開催をにらんで、築地移転スケジュールを工期優先で“強行”したからだ。ムチャをしたからなのか、豊洲の建設に都税を必要以上につぎ込んだ可能性が浮上している。
日刊ゲンダイは豊洲新市場の「仲卸売場棟」と「卸売場棟」の構造図面を入手。それを精査すると、いずれも建物の地下に高さ5メートルもの“謎の空間”があることが分かった。東京都中央卸売市場のホームページを見ると、両棟ともに地上5階建てとあり、「地下室」の存在は記されていない。一体何のための空間なのか、都に問い合わせるとこう返答した。