高野孟
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高野孟ジャーナリスト

1944年生まれ。「インサイダー」編集長、「ザ・ジャーナル」主幹。02年より早稲田大学客員教授。主な著書に「ジャーナリスティックな地図」(池上彰らと共著)、「沖縄に海兵隊は要らない!」、「いま、なぜ東アジア共同体なのか」(孫崎享らと共著」など。メルマガ「高野孟のザ・ジャーナル」を配信中。

朝鮮半島情勢の急展開で露呈した 日本の“味噌っかす”状態

公開日:

 朝鮮半島情勢の急展開の中で改めて浮き彫りになったのは、日本政府のインテリジェンス能力の、ほとんど間抜けと言っていいほどの低劣さである。

 とりわけ酷いのは、3月26日からの金正恩の電撃的な中国訪問で、27日になってもまだ外務省は北京入りした北の高官が誰なのか特定できず、安倍晋三首相は28日の国会答弁でも「重大な関心を持って情報収集、分析に努めている。中国にも説明を受けたい」と言うのが精いっぱい。ところが、後に判明したところでは、韓国の文在寅大統領も米国のトランプ大統領も、金訪中について中国から通告を受けていた。中国はもちろん、韓国も米国も、日本に知らせて相談しておこうなどと思わなかったという、日本のみそっかす状態があらわになったのだ。日本外交史に詳しい旧知の米国人研究者が言う。

「安倍サンは、150年前に始まった薩長藩閥政府の『脱亜入欧』路線の、時代遅れの、たぶん最後の継承者です。欧米を崇めてアジアを蔑視し、米国のお尻にくっついてアジア近隣諸国と戦うことが使命だと思っている。だから北朝鮮の核・ミサイル問題でも、米国を先頭に左右両脇を日韓で固めた3国軍事同盟で戦争になることも辞さずに攻め立てるという強硬路線一本でやってきたけれども、北はもちろん韓国も中国も『何としても戦争だけは避けなければ』という思いで一致している。理由は単純で、核を持つ北と米国が戦争になれば、それら3国も、米軍基地を抱える日本も、数十万、数百万の死傷者が出ることが避けられないからだ。なのに、なぜ安倍サンは戦争待望論に走るのか。それは世界のアジア研究者にとって大きな謎でした」と。

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