福田前次官の減給は退職金の2.6% 財務省の姑息と大甘処分
どこまでも姑息だ。財務省が27日、福田淳一前事務次官のセクハラを認め、処分を発表。そのタイミングも内容も、実に悪辣なのだ。
財務省が明らかにしたのは、6カ月の減給20%という懲戒処分。これを福田氏が、支給される退職金約5300万円から差し引く形で自主返納する。
20%の減給というと、それなりに厳しい処分のようにも感じるが、「これは数字のマジック」と、財務省担当記者がこう言う。
「事務次官の月給は117万5000円だったので、20%減給の6カ月分なら141万円です。退職金のわずか2.6%を返納するだけの大甘処分ですよ。同じ141万円でも、2.6%カットでは、あまりに少なく感じるので、20%減給と発表したのでしょう。結局、退職金は5178万円が支払われる。実質的に福田氏が受け取る退職金は減らない一方、財務省としては処分を大きく見せることができて、うまいやり方だと感じます」
財務省の発表資料によると、福田氏は複数回の聴取に対して、4月4日夜にテレビ朝日の女性社員と1対1で飲食したことは認めたが、セクハラ行為は否定。しかし、テレ朝側の発表内容を覆すに足りる反論・反証を提示していないため、セクハラ行為があったと認定した。今回の処分で、財務省としての調査は終了するという。