塩水港製糖・久野修慈会長<4>「植木鉢」にまつわる知恵

公開日: 更新日:

 スカウトされる形で大都魚類から親会社の大洋漁業に移った久野氏。最初に配属されたのは、子会社の財務状況を調べ、立て直す部署だった。

「当時の大洋漁業は隆盛の真っただ中で、全国各地に子会社を約170社ほど持っていた。魚をとったり売るだけでなく、海運や造船、真珠の養殖、ミンクを扱う会社まで立ち上げていた。業界を問わず手当たり次第に参入して、かなり経営が怪しくなっている子会社がたくさんあったんです」

 上司は早稲田大卒で戦時中はゼロ戦に乗っていた人物だった。

「のちに創業家とぶつかって、大洋漁業を去ることになるんですが、この上司からはいろいろなことを学んだ。部下に任せた仕事には口を出さず、もしそれが失敗したら自身が責任をかぶるような気骨のある人でした」

 久野氏はその後、再建請負人として名を知られるようになるが、きっかけとなったのはこの時代に手がけた案件だった。船舶エンジンを製造する神戸発動機(現ジャパンエンジンコーポレーション)の再建に乗り出した一件である。上司は当時27歳の久野氏にすべてを任せた。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新の政治・社会記事

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    想像を超える民意の「ノー」に安倍政権は青ざめている<上>

  2. 2

    孤独なホームレス男性の最期を看取った女性警官の愛は無償

  3. 3

    N国議席獲得で古谷経衡氏が指摘「常識が溶けていく恐怖」

  4. 4

    8年かけて高校を卒業…同級生の“無音”の拍手に校長も感動

  5. 5

    参議院選挙の最大の敗者は「事実」という深刻な事態

  6. 6

    山本太郎らが試算 消費税ゼロで「賃金44万円アップ」の根拠

  7. 7

    ALS患者の舩後氏当選で 議事堂が迫られる改修と慣習の刷新

  8. 8

    れいわ奇跡の躍進 山本太郎「政権を狙いに行く」の現実味

  9. 9

    伊調敗北は“忖度判定”か…代表決定戦で新たな火種が表面化

  10. 10

    ほぼ「絶対君主」吉本興業・岡本昭彦社長のコワモテ評判

もっと見る

編集部オススメ

  1. {{ $index+1 }}

    {{ pickup.Article.title_short }}

もっと見る