非核化交渉決裂か…トランプにケンカを売った金正恩の計算
史上初の米朝首脳会談からおよそ3カ月。非核化交渉を巡る対立が深まっている。金正恩朝鮮労働党委員長と「とても相性が良い」とご機嫌だったトランプ大統領は態度を一変。金正恩が嫌がる米韓合同軍事演習の再開をチラつかせ、「過去にない最大規模のものになるだろう」と強硬姿勢をあらわにした。北朝鮮が送った書簡がトランプの虎の尾を踏んだようだが、事態をこじれさせている金正恩の意図は一体何なのか。
米メディアなどによると、問題の書簡は27日の訪朝に向けてポンペオ国務長官が米国を飛び立つ数時間前に届いたという。カウンターパートの金英哲党副委員長からのもので、非核化が進展しないのは〈米国が(北朝鮮との)平和協定の締結に向けて取り組まず、北朝鮮の期待に応えていないからだ〉と主張。非核化交渉は〈再び危機に瀕し、瓦解の恐れもある〉と警告していた。この内容を知ったトランプが4度目となるはずだったポンペオ訪朝中止を発表した。