小林節
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小林節慶応大名誉教授

1949年生まれ。都立新宿高を経て慶大法学部卒。法学博士、弁護士。米ハーバード大法科大学院のロ客員研究員などを経て慶大教授。現在は名誉教授。「朝まで生テレビ!」などに出演。憲法、英米法の論客として知られる。14年の安保関連法制の国会審議の際、衆院憲法調査査会で「集団的自衛権の行使は違憲」と発言し、その後の国民的な反対運動の象徴的存在となる。「白熱講義! 日本国憲法改正」など著書多数。新著は竹田恒泰氏との共著「憲法の真髄」(ベスト新著)

条約を無視して…韓国政府の「三権分立」論には無理がある

公開日:

 ところが、韓国政府は、三権分立の原則の下で最高裁判決は尊重するしかない……という反応を示した。

 それを知って、私は、かつて米国留学中に読んだ米国最高裁判例の一節を思い出した。いわく、「一国として対外的に発言する口(くち)は一つであるべきで、それは外交権を有する政府の仕事で、司法部はその分野では政府の決定を尊重すべきで、それが三権分立である」

 つまり、韓国の最高司「法」府である最高裁は、その事件に判決を下すに当たり、その国際的問題に関する国際「法」(つまり条約、つまり政府の意向として既に公式に対外的に表明されたこと)を「正しく」認識して、それに従って判決を下すべきで、それが三権分立の意味である。

 だから、韓国最高裁としては、本来、外交権を有する政府が署名・発効させた国家としての対外的約束(条約、これは紛れもなく国際法秩序の一部)に従い、「日本企業でなく韓国政府に補償を請求すべきである」と威厳を持って判決を下すべきであった。

 有効な条約を無視して最高裁判決を隠れみのにしている韓国政府も無責任である。

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