著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

決戦と持久、航空優先と地上優先の対立を大本営は見逃した

公開日: 更新日:
味方の部隊の沖縄上陸のために敵勢力をそぐべく艦上から発射されるロケット砲(C)Underwood Archives/Universal Images Group/共同通信イメージズ

 硫黄島の守備隊が壊滅状態になってすぐに、アメリカ軍は沖縄への上陸作戦に入った。まさに休む間もなくという感じである。比島沖海戦以後の日本軍は、実際にはもう戦う戦力はなかった。いわばアメリカ軍のなすがままの状態になった。アメリカ軍が3月26日に慶良間列島に上陸を開始して沖縄戦は始ま… 

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