著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

戦死を前にしてルーズベルトに手紙を書いた市丸利之助少将

公開日: 更新日:
硫黄島に星条旗を揚げるアメリカ軍兵士(C)World History Archive/ニューズコム/共同通信イメージズ

 硫黄島の守備隊は、最終的には3月17日に大本営に玉砕する旨の電報を送り攻撃を終える意思を示した。しかし島内に散っていた守備隊の各部隊はほとんどがアメリカ軍の攻撃によって全滅に近い状態であった。3月15日に、栗林忠道の指揮下にある陸軍の兵士と、海軍の市丸利之助少将の指揮する部隊が…

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