岸田首相が予算成立後に「安倍派殲滅」解散を画策か…衆院で採決強行のウラ事情

公開日: 更新日:

自分の不人気を棚に上げて逆ギレ

 自分の不人気を棚に上げて安倍派への恨みを募らせる岸田首相は、2月29日の衆院政治倫理審査会に出席した際、弁明の冒頭で「後来の種子いまだ絶えず」という吉田松陰の言葉を引用して謝罪。この言葉は、安倍元首相の葬儀で昭恵夫人も使っていた。参列者へのあいさつでこの一節に触れ、「種をいっぱいまいているので、それが芽吹くことでしょう」と語ったのだ。

「昭恵さんはいい意味で使ったが、岸田総理があえてマイナスの意味で使ったのは、安倍派に対する怒りのメッセージでしょう。政倫審が安倍元総理の肖像画がかかる第5委員室で開催されたことも、安倍派への当てつけのようでした。政倫審に出席した安倍派幹部は居心地が悪かったと思います」(無派閥の自民中堅議員)

 いま選挙になれば、ただでさえ安倍派議員は厳しい。しかも、近いうちに自民党は裏金議員の処分を決める方針だ。仮に「党員資格停止」処分の期間中に選挙になったら党の公認は出せず、安倍派はますます苦しい戦いを強いられる。

 常識で考えれば、この低支持率で議席を減らすことが確実なヤケクソ解散・総選挙に突っ込むことは考えづらいが、誰より愛着があったはずの派閥を真っ先に解散し、呼ばれてもいない政倫審に出席する岸田首相のことだ。ニヤニヤしながら衆院をいきなり解散することも十分あり得る。

■関連キーワード

最新の政治・社会記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 政治のアクセスランキング

  1. 1

    日本中学生新聞が見た参院選 「参政党は『ネオナチ政党』。取材拒否されたけど注視していきます」

  2. 2

    参政党のあきれるデタラメのゴマカシ連発…本名公表のさや氏も改憲草案ではアウトだった

  3. 3

    参政党「参院選14議席」の衝撃…無関心、自民、れいわから流れた“740万票”のカラクリ

  4. 4

    参政党・神谷宗幣代表「日本人ファースト」どこへ? “小麦忌避”のはずが政治資金でイタリア料理三昧

  5. 5

    自民党を待ち受ける大混乱…石破首相は“針のムシロ”のはずが、SNSでは〈#やめるな〉が急拡大

  1. 6

    自民両院議員懇談会で「石破おろし」が不発だったこれだけの理由…目立った空席、“主導側”は発言せず欠席者も

  2. 7

    日本中学生新聞が見た参院選 「参政党は『ネオナチ政党』。取材拒否されたけど注視していきます」【全編】

  3. 8

    自民党の断末魔が聞こえる…タカ派の高市早苗氏&パワハラ気質の茂木敏充氏「ポスト石破」にまさかの浮上

  4. 9

    参政党の公党にあるまじき「メディア排除」気質…会見場から神奈川新聞の批判記者を締め出し

  5. 10

    自民党「石破おろし」の裏で暗躍する重鎮たち…両院議員懇談会は大荒れ必至、党内には冷ややかな声も

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    日本中学生新聞が見た参院選 「参政党は『ネオナチ政党』。取材拒否されたけど注視していきます」

  2. 2

    松下洸平結婚で「母の異変」の報告続出!「大号泣」に「家事をする気力消失」まで

  3. 3

    松下洸平“電撃婚”にファンから「きっとお相手はプロ彼女」の怨嗟…西島秀俊の結婚時にも多用されたワード

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    俺が監督になったら茶髪とヒゲを「禁止」したい根拠…立浪和義のやり方には思うところもある

  1. 6

    (1)広報と報道の違いがわからない人たち…民主主義の大原則を脅かす「記者排除」3年前にも

  2. 7

    自民両院議員懇談会で「石破おろし」が不発だったこれだけの理由…目立った空席、“主導側”は発言せず欠席者も

  3. 8

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃

  4. 9

    自民党「石破おろし」の裏で暗躍する重鎮たち…両院議員懇談会は大荒れ必至、党内には冷ややかな声も

  5. 10

    “死球の恐怖”藤浪晋太郎のDeNA入りにセ5球団が戦々恐々…「打者にストレス。パに行ってほしかった」