著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

シリーズ「昭和の亡霊・7つの戦時用語」(45)旧ソ連の諜報部員は「マンハッタン計画」をつかんでいた

公開日: 更新日:
日ソ中立条約成立後、スターリン書記長(左)と記念写真に納まる松岡洋右外相(1941年4月13日)/(C)共同通信社

 スターリンの内心は、いかなるものであったか、それを私(保阪)は1990年代初めに知らされた。スターリンは、好悪の感情は別にして、ソ連の国家としての運命を救ったのは事実であろう。むろん民主的に、あるいは人類史が獲得した基本的人権を守護しながらではない。恐怖や粛清を伴いながら、世界… 

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