国民民主党・玉木代表が“パワハラ女性議員”のクビを切れない裏事情…グダグダ会見で露呈したガバナンス不全の深刻度

公開日: 更新日:

議席が減ってしまう

 日刊ゲンダイ記者は18日に玉木代表の会見で「なぜ調査を始めたのが先日なのか」と問うた。すると、玉木代表は「一義的には県連の問題なので、まずは県連レベルの対応に任せていた。ただ、納得できるものではなかったので、今般、党本部で(調査を)引き取った」と答えた。

 県連は倫理委員会が調査を行い「パワハラはなかった」と結論づけたが、同委のトップはパワハラを訴えられた当人の天野氏だ。日刊ゲンダイが11日の会見でその点を指摘すると、玉木代表は「都道府県連の話なので必ずしも詳細に把握していない」と回答。要するに、パワハラ当事者が調査していた矛盾を知らなかったわけで、ガバナンス不全は明らかだ。

 こんな調子で、岡野氏や天野氏にキチンとした調査を実施し、厳しい処分を下せるのか微妙だ。「玉木さんには岡野さんのクビを切れない事情があるんです」と言うのは、ある国民民主の関係者だ。

「国民民主は昨秋の衆院選で比例南関東ブロックで4人擁立し、3人が当選。うち1人が千葉5区で出馬し、比例復活した岡野さんでした。仮に彼女が辞職した場合、次点の平戸航太さんが繰り上げとなる。ところが、平戸さんは今夏の参院選への出馬で調整中なので、繰り上げ当選させる選択肢はあり得ない。つまり、岡野さんを辞職させると、繰り上げできる候補がいなくなり、他党に議席を譲るハメになる。シンプルに議席を失うわけです。それはできないでしょう」

 やはり、ウヤムヤ決着か。

  ◇  ◇  ◇

「対決より解決」がモットーの玉木代表が、この問題を「解決」できる日は来る? 一連のパワハラ騒動の第一報は●関連記事【もっと読む】『イケイケ国民民主党に“パワハラ問題”噴出!女性衆院議員からの罵倒叱責で体調不良に…4人も離党の異常事態』で読むことができる。合わせて動画もどうぞ!

■関連キーワード

最新の政治・社会記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 政治のアクセスランキング

  1. 1

    コメ増産から2カ月で一転、高市内閣の新農相が減産へ180度方針転換…生産者は大混乱

  2. 2

    小泉“セクシー”防衛相からやっぱり「進次郎構文」が! 殺人兵器輸出が「平和国家の理念と整合」の意味不明

  3. 3

    最終盤の宮城県知事選は仰天の展開! 高市首相応援の現職vs昭恵さん&参政党支援の元自民議員でデッドヒート

  4. 4

    吉村代表は連日“ドヤ顔”、党内にも高揚感漂うが…維新幹部から早くも「連立離脱論」噴出のワケ

  5. 5

    恥辱まみれの高市外交… 「ノーベル平和賞推薦」でのトランプ媚びはアベ手法そのもの

  1. 6

    高市首相が狙う悪夢の“強権官邸”復活…安倍時代の再来へ「経産-警察ライン」で恐怖政治

  2. 7

    吉村代表こそ「ホント適当なんだな」…衆院議席3分の1が比例復活の維新がゾンビ議員削減と訴える大ボケ

  3. 8

    高市自維政権で進む病人・弱者切り捨て…医療費削減ありき「病床11万床潰し」すでに3党合意の非情

  4. 9

    神宮再開発「新秩父宮ラグビー場」公聴会で大混乱…小池都政の横暴に都庁では徹夜で抗議

  5. 10

    また日本中がブラック企業だらけになる…高市首相が案の定「労働時間規制」緩和指示の醜悪

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    渋野日向子に「ジャンボ尾崎に弟子入り」のススメ…国内3試合目は50人中ブービー終戦

  2. 2

    国分太一が「世界くらべてみたら」の収録現場で見せていた“暴君ぶり”と“セクハラ発言”の闇

  3. 3

    ソフトバンクは「一番得をした」…佐々木麟太郎の“損失見込み”を上回る好選定

  4. 4

    国分太一は人権救済求め「窮状」を訴えるが…5億円自宅に土地、推定年収2億円超の“勝ち組セレブ”ぶりも明らかに

  5. 5

    人権救済を申し立てた国分太一を横目に…元TOKIOリーダー城島茂が始めていた“通販ビジネス”

  1. 6

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  2. 7

    沢口靖子「絶対零度」が月9ワースト目前の“戦犯”はフジテレビ? 二匹目のドジョウ狙うも大誤算

  3. 8

    ソフトバンクに「スタメン定着後すぐアラサー」の悪循環…来季も“全員揃わない年”にならないか

  4. 9

    巨人・桑田二軍監督の電撃退団は“事実上のクビ”…真相は「優勝したのに国際部への異動を打診されていた」

  5. 10

    小泉“セクシー”防衛相からやっぱり「進次郎構文」が! 殺人兵器輸出が「平和国家の理念と整合」の意味不明