著者のコラム一覧
シェリー めぐみジャーナリスト、ミレニアル・Z世代評論家

NY在住33年。のべ2,000人以上のアメリカの若者を取材。 彼らとの対話から得たフレッシュな情報と、長年のアメリカ生活で培った深いインサイトをもとに、変貌する米国社会を伝える。 専門分野はダイバーシティ&人種問題、米国政治、若者文化。 ラジオのレギュラー番組やテレビ出演、紙・ネット媒体への寄稿多数。 アメリカのダイバーシティ事情の講演を通じ、日本における課題についても発信している。 オフィシャルサイト:https://genz-nyc.com

「MAGA教皇」の誕生を熱望? フランシスコ教皇の死で米国では保守カトリックが台頭

公開日: 更新日:

 バンス副大統領は2019年にカトリックに改宗し、オルド・アモリス(愛の秩序)という中世の神学に深く傾倒している。特に政権の移民強制送還の根拠としてこの教義を用い、「オルド・アモリスでは、自分の子供に対する道徳的義務は、何千キロも離れたところの赤の他人に対するそれよりも優先されるべき」と主張している。

■下院議員が「ついに悪魔が敗北した」と投稿し物議

 ところがこれに対しフランシスコ教皇は「オルド・アモリスは、秩序ある合法的な移民政策を妨げるものではない」と、バンス副大統領に反論するかのような考えを示している。

 教皇の没後、こうした保守派の勢いとともに、フランシスコ教皇への批判の大波が押し寄せている。トランプ大統領はじめ各国首脳がお悔やみのメッセージを送る中、MAGA派の急先鋒で過激な発言や行動で知られるマージョリー・テイラー・グリーン下院議員は、「ついに悪魔が敗北した」とSNSに投稿し物議を醸した。これは極端な例だが、革新的なのはもうたくさん。次の教皇にはトランプのような人になってほしいという、「MAGA教皇」を待ち望む声も、保守派の中では高まっている。

最新の政治・社会記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  2. 2

    阪神・佐藤輝明にライバル球団は戦々恐々…甲子園でのGG初受賞にこれだけの価値

  3. 3

    FNS歌謡祭“アイドルフェス化”の是非…FRUITS ZIPPER、CANDY TUNE登場も「特別感」はナゼなくなった?

  4. 4

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  5. 5

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋

  1. 6

    兵庫県・斎藤元彦知事らを待ち受ける検察審の壁…嫌疑不十分で不起訴も「一件落着」にはまだ早い

  2. 7

    カズレーザーは埼玉県立熊谷高校、二階堂ふみは都立八潮高校からそれぞれ同志社と慶応に進学

  3. 8

    日本の刑事裁判では被告人の尊厳が守られていない

  4. 9

    1試合で「勝利」と「セーブ」を同時達成 プロ野球でたった1度きり、永遠に破られない怪記録

  5. 10

    加速する「黒字リストラ」…早期・希望退職6年ぶり高水準、人手不足でも関係なし