著者のコラム一覧
シェリー めぐみジャーナリスト、ミレニアル・Z世代評論家

NY在住33年。のべ2,000人以上のアメリカの若者を取材。 彼らとの対話から得たフレッシュな情報と、長年のアメリカ生活で培った深いインサイトをもとに、変貌する米国社会を伝える。 専門分野はダイバーシティ&人種問題、米国政治、若者文化。 ラジオのレギュラー番組やテレビ出演、紙・ネット媒体への寄稿多数。 アメリカのダイバーシティ事情の講演を通じ、日本における課題についても発信している。 オフィシャルサイト:https://genz-nyc.com

史上初のアメリカ人教皇・レオ14世誕生に極右の米国人が過激反応

公開日: 更新日:

 新ローマ教皇レオ14世が誕生した。世界14億人のカトリック教徒を統べる教皇に、史上初のアメリカ人が選ばれたことで、報道も非常に大きかった。ただし国民全員が手放しで喜んでいるわけではない。特に宗教・政治的極右グループからは、過激な反応が噴き出している。

 まずアメリカ人のほとんどは、まさか自国から教皇が出るとは思っていなかった。トランプ大統領も「びっくりした」とコメントしている。というのも、教皇は歴史的にヨーロッパ人で、南米アルゼンチン出身のフランシスコ前教皇が選ばれた時には、「新たな時代の幕開け!」と世界の信者が驚いた。さらにアメリカは軍事・経済的に世界の超大国で、その上に宗教的なパワーを与えるのはいかがなものかという考え方もあった。

 しかし、新教皇のレオ14世はいろいろな意味でアメリカ人らしくない。シカゴ生まれだがキャリアのほとんどを宣教師としてペルーで過ごし、ペルー国籍も持っている。性格は無口で謙虚。オープンで冗舌なアメリカ人のステレオタイプとはかけ離れている。

 またレオ14世は、フランシスコ前教皇と同様、貧しい者に寄り添い、労働者や移民を擁護する姿勢を見せている。前教皇がLGBTQにも理解を示したのに比べれば控えめに見えるが、過去のSNS投稿ではトランプ政権の移民政策をはっきり批判している。

■関連キーワード

最新の政治・社会記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 政治のアクセスランキング

  1. 1

    自死した元兵庫県議の妻がN党・立花孝志党首を「名誉毀損」の疑いで刑事告訴…今後予想される厳しい捜査の行方

  2. 2

    石破首相が「企業・団体献金」見直しで豹変したウラ…独断で立憲との協議に自民党内から反発

  3. 3

    平和記念式典での石破首相スピーチの評判がすこぶるいいが…原稿を下書きしたのはAIだった?

  4. 4

    両院議員総会は不発に…「石破おろし」狙う自民党総裁選“前倒し運動”は尻すぼみの可能性

  5. 5

    国民民主“激ヤバ”女性議員の選挙違反疑惑には党本部が関与か…ダンマリ玉木代表に真相究明はできるのか?

  1. 6

    アラスカ米軍基地での米ロ首脳会談はプーチン氏の“晴れ舞台”に…トランプ大統領はロシアの思惑にまんまとハマる

  2. 7

    「森友文書」3回目開示 雅子さんが財務省前で取材に応じた深いワケ…文書には「情報隠し」の記述

  3. 8

    どうなる自民党総裁選前倒し? 小泉進次郎氏「農相に専念」発言も“キングメーカー詣で”の思惑と計算

  4. 9

    ボロボロ維新が再起へ急ピッチ…藤田前幹事長ら“オラオラ執行部”復活の成否と、参政党との因縁バトルの行方

  5. 10

    石破首相は何を打ち出す?「戦後80年メッセージ」への強い思いと、その中身のヒント

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    【広陵OB】今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  2. 2

    横浜高では「100試合に1回」のプレーまで練習させてきた。たとえば…

  3. 3

    健大高崎158キロ右腕・石垣元気にスカウトはヤキモキ「無理して故障が一番怖い」

  4. 4

    中居正広氏「秘匿情報流出」への疑念と“ヤリモク飲み会”のおごり…通知書を巡りAさんと衝突か

  5. 5

    広陵・中井監督が語っていた「部員は全員家族」…今となっては“ブーメラン”な指導方針と哲学の数々

  1. 6

    前代未聞! 広陵途中辞退の根底に「甲子園至上主義」…それを助長するNHK、朝日、毎日の罪

  2. 7

    渡邊渚“初グラビア写真集”で「ひしゃげたバスト」大胆披露…評論家も思わず凝視

  3. 8

    中居正広氏は法廷バトルか、泣き寝入りか…「どちらも地獄」の“袋小路生活”と今後

  4. 9

    あいみょんもタトゥー発覚で炎上中、元欅坂46の長濱ねるも…日本人が受け入れられない理由

  5. 10

    あいみょん「タモリ倶楽部」“ラブホ特集”に登場の衝撃 飾らない本音に男性メロメロ!