アラスカ米軍基地での米ロ首脳会談はプーチン氏の“晴れ舞台”に…トランプ大統領はロシアの思惑にまんまとハマる
■「戦争継続のための密約を交わすことも可能」
「そもそもプーチン大統領はウクライナから手を引くつもりはありませんし、最終的にゼレンスキー体制を転覆したい。金融危機や兵器不足などに喘ぐロシアにとって、会談の狙いは対ロ制裁の解除だけではなく、いかに戦争を継続するか。そのためには、ウクライナ支援に後ろ向きなトランプ大統領をウクライナから切り離したい。興味深いのは、ロシアに隣接するアラスカの米軍基地で会談が行われること。協議内容が外に漏れず、身の安全が確保された場所ならば、米国から何らかの支援を取り付け、戦争継続のための密約を交わすことも可能です。今のところトランプ大統領はロシアの思惑通りに動かされているように見えます」
会談の成果がなくても、プーチン大統領に失うものは何もないが、むしろトランプ大統領はメンツ丸潰れだ。
「米政府は即時の停戦合意を否定していますし、そもそも合意について話し合われるのかどうか。プーチン大統領にしてみれば、してやったりの展開でしょう」(中村逸郎氏)