釜本氏が見たヨルダン戦 「不満はパスの精度が低すぎたこと」
日本代表をひいき目に見たのでも、ヨルダンを意識的に格下と断じたわけでもない。あくまで試合をニュートラルに見て「日本とヨルダンとの間には、大きなレベル差があった」と感じた。
それを前提に試合を振り返ると不満点は多い。 何よりも「パスの精度の低さ」である。
数字の上では、日本のシュート数は19本(ヨルダン5本)となっているが、2得点にとどまった原因は、やはりピンポイントパスの精度が低くて、シュートがゴールにつながらないのだ。とにかく「この辺りに入れておけばいいや」というパスばかりが目についた。
対戦相手が欧米の強豪国なら、情状酌量の余地もあるが、相対的にレベルの低いアジア勢と対戦してパスの精度が低いのは、世界と戦っていくのに致命的となる。
それでもヨルダン戦の後半37分の2点目は、まずまずの形からの得点だった。後半途中出場のFW武藤(嘉紀=22)が左サイドを突破。2列目からのMF香川(真司=25)の攻め上がりのタイミングを待って、足元に絶妙なパスを通した。