<第2回>手術明け長野の開幕起用を焦った罪

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「やっぱり長野を(一軍に)上げるのが早かったのかなあ。あの時、止めておけば……」

 巨人の首脳陣がこう漏らした。開幕3番を務めた長野久義(30)の今季の打率は.251。これは6日現在、セ・リーグ規定打席到達者の中で下から3番目の成績である。

 昨年11月に右ヒジと右ヒザをダブル手術し、2月の春季キャンプは初の二軍。ほとんどをリハビリに費やし、慎重に調整していた3月初旬、原辰徳監督(57)がこう言った。

「少し回復が遅れていると聞いている。ぶっつけ開幕とはいかないし、二軍戦に出てからになるが、そろそろ尻を叩きたい」

 実際、周囲には「長野は開幕に間に合うのか? 間に合わせろ」と盛んにせっついたという。オープン戦のチーム打率.212は12球団中11位。本塁打は最少の3本。この頃からすでにチームは貧打にあえいでいた。元首位打者でもある長野不在の開幕は不安で仕方がなかったのだ。

■目の検査と早出特打で熱血指導

 そんな焦りが、結果として万全ではない長野に無理をさせるはめになった。開幕1週間前に一軍復帰。本人は「いけます」と言ったようだが、「いけるか?」と聞かれれば、選手は100%「いける」と言うものだ。

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