岡本綾子が“タフコース”に込めた日本女子へのメッセージ

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【日本女子プロゴルフ選手権】

 国内メジャー2戦目「日本女子プロゴルフ選手権」が8日から開幕している。

 会場の登別カントリー倶楽部(北海道)は岡本綾子がコース設定を手掛け、総距離は女子ツアー史上最長の6750ヤード(パー72)、5番パー5は605ヤードもある。

 8月1日の記者会見では「ラフが伸びなければ優勝スコアは15~20アンダーぐらいではないか」(岡本)と予想したが、ラフは当初想定の100ミリを上回る160ミリまで伸びて、さらにタフになった。

 メジャー大会と呼ばれる公式戦は目下、外国人プロの7連勝中だ。今回も日本人プロの出る幕はナシなのか。

「距離が長いからといって、必ずしも飛ばし屋が有利とは限りません」とゴルフジャーナリストの菅野徳雄氏がこう続ける。

「設定が難しくなればなるほど、コースマネジメント能力が求められます。いくら飛距離が出ても深いラフに入れたら、ウッドは使えません。長いコースこそ、距離より正確さが求められる。あとはショートゲームです。カップに近づけるのではなく、やさしいラインにつけられるかどうか。場合によってはピンそば1メートルでも、ノーチャンスというケースもある。逆に7メートルの距離が残っていても、ラインがいい方がバーディーチャンスです。そこに狙いを定めて打っていけるかどうかです。岡本は日本のようなやさしいコースでやっていたら、いつまでたっても世界で戦える選手は出てこないという気持ちでコース設定したと思う。日本人が勝てないのは、そういう正確なショットやコース設定を見抜いた攻め方ができないからです」

 小林浩美LPGA会長は「選手は通常の大会の1日で使う3倍の体力、4倍の気力がいると思う」と試合展開を語ったが、果たして外国人プロ連勝をストップさせるだけの日本人プロがいるのか、けだし見モノだ。

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