世界選手権メダル最有力も 池江璃花子が戦う“本当の敵”

公開日: 更新日:

 女子競泳のエースである池江瑠花子(16)がメダルの最有力候補に浮上である。

 世界選手権(7月23日開幕=ブダペスト)の選考会を兼ねた競泳の米国選手権は29日(日本時間30日)に3日目を行い、女子100メートルバタフライで池江のライバルであるケルシー・ウォレル(22)が57秒38で優勝。世界選手権出場を決めたが、57秒38は今季の池江の自己ベスト(56秒89=世界3位)をも下回る8番目のタイムだ。

 池江は銅メダルを獲得した昨年12月の世界短水路選手権(カナダ・ウィンザー)で、短水路の日本記録(55秒64)をマークしながら2位ウォレルには0.42秒及ばなかった。3週間後に迫った世界選手権開幕を前にライバルのタイムを上回ったのは好材料とはいえ、池江にとってはむしろマイナスになりかねない。ライバルを甘く見て隙ができるからだ。

 池江は自身の性格について「調子が良かったり、いい練習ができると本番で油断してしまうことがある」と話している。4月の日本選手権では史上初の5冠達成も、全種目で自己ベスト更新を目指しながら一つも届かなかったのも「甘く考えていた」(池江)からだという。

 池江は世界選手権で最大8種目(リレー含む)に出場予定。5月以降は泳ぎ込みに加え、陸上トレによるスタミナ強化にも励んできた。長水路が舞台の世界選手権での無冠返上はメンタル次第か。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • その他のアクセスランキング

  1. 1

    カーリング女子フォルティウス快進撃の裏にロコ・ソラーレからの恩恵 ミラノ五輪世界最終予選5連勝

  2. 2

    箱根駅伝3連覇へ私が「手応え十分」と言える理由…青学大駅伝部の走りに期待して下さい!

  3. 3

    極めて由々しき事案に心が痛い…メーカーとの契約にも“アスリートファースト”必要です

  4. 4

    【徹底分析】2027年ラグビーW杯組み合わせ決定 日本悲願の「8強入り」をプロが占った

  5. 5

    カーリング「ロコ・ソラーレ」代表落ちでも大人気!《SNSの投稿はまるでアイドル》の指摘も

  1. 6

    マラソン大迫傑を快速にするチャイナマネーパワー…日本記録“1秒更新”に「ボーナス狙い」の声も

  2. 7

    広陵高の暴力問題が話題だが…私は世羅高3年で主将になって、陸上部に蔓延する悪習を全て撤廃した

  3. 8

    私には女子陸上界の構造改革という壮大な夢がある…「ずっと続けたい」と思わせる魅力ある場所へ

  4. 9

    ロコ吉田知那美が初代アジア主将に選出も…カーリング世界初のプロリーグ参加に高すぎるハードル

  5. 10

    日吉マムシダニに轟いた錦織圭への歓声とタメ息…日本テニス協会はこれを新たな出発点にしてほしい

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    やはり進次郎氏は「防衛相」不適格…レーダー照射めぐる中国との反論合戦に「プロ意識欠如」と識者バッサリ

  2. 2

    長嶋茂雄引退の丸1年後、「日本一有名な10文字」が湘南で誕生した

  3. 3

    契約最終年の阿部巨人に大重圧…至上命令のV奪回は「ミスターのために」、松井秀喜監督誕生が既成事実化

  4. 4

    これぞ維新クオリティー!「定数削減法案」絶望的で党は“錯乱状態”…チンピラ度も増し増し

  5. 5

    ドジャースが村上宗隆獲得へ前のめりか? 大谷翔平が「日本人選手が増えるかも」と意味深発言

  1. 6

    「日中戦争」5割弱が賛成 共同通信世論調査に心底、仰天…タガが外れた国の命運

  2. 7

    レーダー照射問題で中国メディアが公開した音声データ「事前に海自に訓練通知」に広がる波紋

  3. 8

    岡山天音「ひらやすみ」ロス続出!もう1人の人気者《樹木希林さん最後の愛弟子》も大ブレーク

  4. 9

    松岡昌宏も日テレに"反撃"…すでに元TOKIO不在の『ザ!鉄腕!DASH!!』がそれでも番組を打ち切れなかった事情

  5. 10

    巨人が現役ドラフトで獲得「剛腕左腕」松浦慶斗の強みと弱み…他球団編成担当は「魔改造次第」