日本ラグビー史に残るアイルランド戦劇的勝利の要因を探る

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 4年前、英国ブライトンの地で南アフリカに勝利した奇跡の歴史は、もう過去のものになった。

 ラグビーの日本代表が世界ランキング2位のアイルランド相手に大逆転勝利を収めた劇的な試合を見て、日本ラグビーの歴史が本当に変わったことを改めて実感した。

 たとえば英国の大手ブックメーカー・ウィリアムヒル社は、アイルランド勝利のオッズを1.07倍に設定したが、日本勝利のオッズは10倍。それに象徴されるように、世界中のラグビーファンもアイルランドの順当勝ちを予想していたはずだ。

 正直に言えば、筆者は東京スタジアムで行われたロシアとの開幕戦を取材して以来、アイルランドどころか(3戦目)サモアにも勝てないのではないか? という疑念が芽生えていた。

 あの試合のジャパンの選手たちは、開催国としてのプレッシャーに押し潰されてしまっていた。

「絶対に負けられない」モードの雰囲気に飲み込まれ、実力の半分も出せなかった。唯一救いとなったのは、最低限のノルマとされた勝ち点4ポイントに加え、4トライ以上を挙げてボーナス1ポイントを手にしたこと。それでも、試合後のミックスゾーンで「とにかく今日は早く終わってほしかった」というヤワなセリフを背番号10の田村優の口から聞かされ、どう転んだとしても楽観的にはなれなかった。

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