日本ラグビー史に残るアイルランド戦劇的勝利の要因を探る

公開日: 更新日:

 ところがアイルランド戦の彼らは、開幕戦の時とは別人になっていた。スタンドの大声援とその熱量を文字通り「後押し」に変え、自分自身との戦いにもうち勝った。開催国のプレッシャーから解き放たれたジャパンの戦士たちは、実力を遺憾なく発揮できる精神状態に変わっていた。

 格上アイルランドに対して「当たって砕けろ」のチャレンジャー精神で臨めた。これが、勝利を手繰り寄せる大きな要因だったと思われる。

 落ち着いたメンタルで試合に臨み、アイルランドに<勝つための>戦い方をジャパンの選手たちが遂行できていた。これも勝因に挙げられる。

 お互いがボールを蹴り合うキッキングゲームになれば、アイルランドの優勢となる。そこでジャパンは、ジェイミー・ジョセフHC(ヘッドコーチ)の代名詞とも言える<キックを最小限にとどめ>、そして<選手間の距離を縮めて短く早いテンポのパスをつないでフェーズを重ね>ボールをキープすることで相手にプレッシャーを掛け続けた。まるで4年前の南アフリカ戦を彷彿させる戦い方だったのである。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    日本中学生新聞が見た参院選 「参政党は『ネオナチ政党』。取材拒否されたけど注視していきます」

  2. 2

    松下洸平結婚で「母の異変」の報告続出!「大号泣」に「家事をする気力消失」まで

  3. 3

    松下洸平“電撃婚”にファンから「きっとお相手はプロ彼女」の怨嗟…西島秀俊の結婚時にも多用されたワード

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    俺が監督になったら茶髪とヒゲを「禁止」したい根拠…立浪和義のやり方には思うところもある

  1. 6

    (1)広報と報道の違いがわからない人たち…民主主義の大原則を脅かす「記者排除」3年前にも

  2. 7

    自民両院議員懇談会で「石破おろし」が不発だったこれだけの理由…目立った空席、“主導側”は発言せず欠席者も

  3. 8

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃

  4. 9

    自民党「石破おろし」の裏で暗躍する重鎮たち…両院議員懇談会は大荒れ必至、党内には冷ややかな声も

  5. 10

    “死球の恐怖”藤浪晋太郎のDeNA入りにセ5球団が戦々恐々…「打者にストレス。パに行ってほしかった」