著者のコラム一覧
鈴村裕輔野球文化学会会長・名城大教授

1976年、東京都出身。法政大学博士(学術)。名城大学外国学部教授。主な専門は政治史、比較思想。野球史研究家として日米の野球の研究にも従事しており、主著に「MLBが付けた日本人選手の値段」(講談社)がある。スポーツを取り巻く様々な出来事を社会、文化、政治などの多角的な視点から分析している。アメリカ野球学会会員。

静観の姿勢とるも…対岸の火事では済まされない香港問題

公開日: 更新日:

 2002年に姚明がNBAのヒューストン・ロケッツに入団して以来、バスケットボールサッカーと並び、中国で最も人気のあるスポーツのひとつとなった。

 中国におけるテレビ中継の放映権や関連商品の売り上げは約40億ドルに達している現在、NBAにとって中国は北米以外では最も重要な市場となっている。だが、ロケッツのゼネラルマネジャーであるダリル・モーリーがツイッター上で今年6月から続く香港での示威運動を支持する発言を行うと、中国側の態度が硬化したのは周知の通りだ。

 憲法の前文に「中国共産党の指導」による国家の発展を明記し、立法、行政、司法だけでなく生活の隅々まで共産党の支配を求める中国政府にとって、一連の示威運動は体制への挑戦以外の何物でもない。

 そのような示威運動を支持するのだから、たとえ姚明が所属し、背番号11を永久欠番にしているロケッツであっても許されるはずもなく、ロケッツを含むNBAの試合の中国国内での放映が中止されたり、NBAや各チームの支援企業が関係の見直しを行っている。

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