<1>エースは故障を押し「いかせてください」と登板を直訴

公開日: 更新日:

 8月8日、気温30度を超える蒸し暑い日、拓大紅陵の夏は終わった。

 夏の甲子園大会が中止に。千葉県の代替大会4回戦、拓大紅陵は姉妹校の志学館に1―8のコールドで敗れた。

 初回に2点を失い、三回、四回にも1失点ずつ。1点を返したものの、試合は劣勢のまま進んでいく――。

 和田孝志監督(49)が当日を振り返る。

「初回に点を取られ、流れが一方的になってしまったんです。エースの竹内(将悟)は大会前に練習で腰を痛めて登板できず、チーム全体のモチベーションが落ちてしまったことも無関係ではなかったかもしれません」

 竹内の名を周囲に知らしめたのは、昨年の秋季県大会。準決勝の専大松戸戦を含め3完封、千葉2位でチームを関東大会に導いた。そんなエースが大会前に故障、一球も投げられないまま、ベンチで声をからしていた。

 しかし、防戦一方のチームメートを見て、居ても立ってもいられなくなったのだろう。「七回からいかせてください! お願いします!」と、和田監督に登板を直訴してきた。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    年収1億円の大人気コスプレーヤーえなこが“9年間自分を支えてくれた存在”をたった4文字で表現

  2. 2

    くら寿司への迷惑行為 16歳少年の“悪ふざけ”が招くとてつもない代償

  3. 3

    映画「国宝」ブームに水を差す歌舞伎界の醜聞…人間国宝の孫が“極秘妻”に凄絶DV

  4. 4

    “やらかし俳優”吉沢亮にはやはりプロの底力あり 映画「国宝」の演技一発で挽回

  5. 5

    山尾志桜里氏“ヤケクソ立候補”の波紋…まさかの参院選出馬に国民民主党・玉木代表は真っ青

  1. 6

    ドジャース佐々木朗希 球団内で「不純物認定」は時間の問題?

  2. 7

    フジテレビCM解禁の流れにバラエティー部門が水を差す…番宣での“偽キャスト”暴露に視聴者絶句

  3. 8

    国分太一は“家庭内モラハラ夫”だった?「重大コンプラ違反」中身はっきりせず…別居情報の悲哀

  4. 9

    輸入米3万トン前倒し入札にコメ農家から悲鳴…新米の時期とモロかぶり米価下落の恐れ

  5. 10

    慶大医学部を辞退して東大理Ⅰに進んだ菊川怜の受け身な半生…高校は国内最難関の桜蔭卒