著者のコラム一覧
太刀川正樹ジャーナリスト

1946年、東京生まれ。国際ジャーナリスト。早稲田大学教育学部英文科在学中、韓国国立ソウル大学語学研究所へ留学、韓国語を学ぶ。講談社の日本語版「ペントハウス」ニューヨーク特派員などを経験。著書・訳書に「政権交代」「平壌十五号官邸の抜け穴」「オリンピック30年」など。

【Head and shoulders above】大谷は他の選手よりも「抜きんでている」

公開日: 更新日:

「私は体調が万全でない時でも、ゲームを戦い抜くことができる(When I don't have my best stuff, I can fight through the game)」と大谷が言ったことがあった。

 現地時間5月11日のレイズ戦後のコメントだ。

「The best stuff」とは「自分の備えている最高の状態」のこと。“stuff”はモノ、素質、才能が詰まった状態を示す動詞や形容詞。「Stuffed nose」といえば鼻詰まり。「I'm stuffed」と言えば「私は満腹です」を意味する。

 大谷は「3番・投手」で出場したその日、普段は96マイル(約154.4キロ)の直球の平均球速が93.3マイル(約150.1キロ)まで落ちた。二回には6番・キーアマイヤーに中堅への一発を被弾。奪三振数は5にとどまった。それでも、6回を投げて2安打1失点。

 現地メディア「sportskeeda」のフィッツ・パトリック記者は「この日のオオタニのパフォーマンスは最も地味に見えたかも知れない。しかし、疲労などの不確定要素を計算に入れた場合(when you factor in the variables)、最も印象的なパフォーマンスだった。今年前半の印象的な5試合のひとつに入れたい。体調がよくない時でも効果的に投球を続けることができたことは、彼がいかにライバルより抜きんでている(head and shoulders above)選手かを示す証左(testament)でもある」と書いている。

 この「head and shoulders above」の語源は(身長を比較して)、「頭と肩の分だけ他より高い」ことを意味することから、「……より優れている」という意味に使われる。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  3. 3

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    落合博満さんと初キャンプでまさかの相部屋、すこぶる憂鬱だった1カ月間の一部始終

  1. 6

    俺が監督になったら茶髪とヒゲを「禁止」したい根拠…立浪和義のやり方には思うところもある

  2. 7

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  3. 8

    阪神・佐藤輝明が“文春砲”に本塁打返しの鋼メンタル!球団はピリピリも、本人たちはどこ吹く風

  4. 9

    【夏の甲子園】初戦で「勝つ高校」「負ける高校」完全予想…今夏は好カード目白押しの大混戦

  5. 10

    “死球の恐怖”藤浪晋太郎のDeNA入りにセ5球団が戦々恐々…「打者にストレス。パに行ってほしかった」

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    落合博満さんと初キャンプでまさかの相部屋、すこぶる憂鬱だった1カ月間の一部始終

  2. 2

    “芸能界のドン”逝去で変わりゆく業界勢力図…取り巻きや御用マスコミが消えた後に現れるモノ

  3. 3

    渡辺謙63歳で「ケイダッシュ」退社→独り立ちの背景と21歳年下女性との再々婚

  4. 4

    参政党は言行一致の政党だった!「多夫多妻」の提唱通り、党内は不倫やら略奪婚が花盛り

  5. 5

    悠仁さま「友人とガスト」でリア充の一方…警備の心配とお妃候補との出会いへのプレッシャー

  1. 6

    伊東市長「続投表明」で大炎上!そして学歴詐称疑惑は「カイロ大卒」の小池都知事にも“飛び火”

  2. 7

    大阪万博は鉄道もバスも激混みでウンザリ…会場の夢洲から安治川口駅まで、8キロを歩いてみた

  3. 8

    早場米シーズン到来、例年にない高値…では今年のコメ相場はどうなる?

  4. 9

    中島歩「あんぱん」の名演に視聴者涙…“棒読み俳優”のトラウマ克服、11年ぶり朝ドラで進化

  5. 10

    米価高騰「流通悪玉論」は真っ赤なウソだった! コメ不足を招いた農水省“見込み違い”の大罪