「ネコトピア」ローラン・ミヨ著、橋本たみえ訳

公開日: 更新日:

■帝を殺した者を後継者に

 10歳の少女アスカは、飼い猫のマイラを溺死させて以来、ありとあらゆる方法で猫を殺してきた。一方、長かった戦争を終結させ全能の天才として市民からあがめられてきた帝が遺言で、自分を殺した者を全財産の後継者に指名していることが発覚。誰かが帝を殺さなければすべての権力は消え失せると知り、帝を取り巻く委員会のメンバーは利権を失うことを恐れる。メンバーの精神分析学者が患者のアスカに帝の暗殺を依頼しようと提案。法定年齢に達していないアスカなら罪に問われることなく帝の暗殺が可能だからだ。

 原著刊行のフランスで発売禁止が提言されたほど過激な問題小説。
(幻冬舎 1700円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  2. 2

    周囲にバカにされても…アンガールズ山根が無理にテレビに出たがらない理由

  3. 3

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  4. 4

    田中圭が『悪者』で永野芽郁“二股不倫”騒動はおしまいか? 家族を裏切った重い代償

  5. 5

    中森明菜が16年ぶりライブ復活! “昭和最高の歌姫”がSNSに飛び交う「別人説」を一蹴する日

  1. 6

    永野芽郁「二股不倫報道」の波紋…ベッキー&唐田えりかと同じ道をたどってしまうのか?

  2. 7

    レベル、人気の低下著しい国内男子ツアーの情けなさ…注目の前澤杯で女子プロの引き立て役に

  3. 8

    芳根京子《昭和新婚ラブコメ》はトップクラスの高評価!「話題性」「考察」なしの“スローなドラマ”が人気の背景

  4. 9

    永野芽郁“二股不倫”疑惑「母親」を理由に苦しい釈明…田中圭とベッタリ写真で清純派路線に限界

  5. 10

    大阪万博会場は緊急避難時にパニック必至! 致命的デザイン欠陥で露呈した危機管理の脆弱さ