「楽しい古墳案内」松木武彦監修

公開日: 更新日:

■古代のロマンに誘う古墳の魅力を紹介

 古代のロマンが眠る古墳の魅力を伝えるビジュアル・ガイドブック。全国に15万基もあるという古墳の中から、代表的なものを紹介し、その歴史や特徴、さらに構造などの基本知識を解説する。

 そもそも死者を葬るために土を高く大きく盛る風習は、弥生時代の終わりが近づく2世紀中ごろに出雲や吉備で盛んになった。3世紀に大和(やまと)に倭王を盟主とする政権が誕生すると、その風習をもとに前方後円墳を主とする古墳とその祭式が創り出されたという。
 その発祥の地、大和には大和(おおやまと)、柳本、纏向(まきむく)の3つの古墳群がある。その纒向古墳群の中にあるのが、卑弥呼の墓との説もある最古の前方後円墳「箸墓古墳」だ。

 一方、大和古墳群の「東殿塚古墳」は、前方部が異常に長い独特のプロポーション。墳丘裾から出土した円筒埴輪も船の絵が線刻されていたり、ひれの部分に穴があったりと、独特の形をしている。

 4世紀後半になると、大陸や朝鮮半島から大和への玄関口となっていた河内に、教科書で「仁徳天皇陵」と習った「大仙古墳」など超巨大な前方後円墳が築造される。

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    3年連続MVP大谷翔平は来季も打者に軸足…ドジャースが“投手大谷”を制限せざるを得ない複雑事情

  2. 2

    自民党・麻生副総裁が高市経済政策に「異論」で波紋…“財政省の守護神”が政権の時限爆弾になる恐れ

  3. 3

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  4. 4

    最後はホテル勤務…事故死の奥大介さん“辛酸”舐めた引退後

  5. 5

    片山さつき財務相“苦しい”言い訳再び…「把握」しながら「失念」などありえない

  1. 6

    ドジャースからWBC侍J入りは「打者・大谷翔平」のみか…山本由伸は「慎重に検討」、朗希は“余裕なし”

  2. 7

    名古屋主婦殺人事件「最大のナゾ」 26年間に5000人も聴取…なぜ愛知県警は容疑者の女を疑わなかったのか

  3. 8

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  4. 9

    高市内閣支持率8割に立憲民主党は打つ手なし…いま解散されたら木っ端みじん

  5. 10

    《もう一度警察に行くしかないのか》若林志穂さん怒り収まらず長渕剛に宣戦布告も識者は“時間の壁”を指摘