「ミッドナイト・バス」伊吹有喜著

公開日: 更新日:

■16年前に別れた妻と深夜バスで再会

 利一は郷里の新潟で深夜バスの運転手をしている。姑と合わなかった妻の美雪は16年前に出ていき、今は娘の彩菜と2人暮らしだ。かつての上司の娘、志穂を連れて帰宅すると、志穂のために新調した布団に東京で働いているはずの息子・怜司が寝ていて、志穂は事情を察して帰った。ある日、新潟行きのバスに発車間際に乗車した女がいた。美雪だった。乗車券を受け取ったときに触れた美雪の指は冷たく、彼女が下車した後、真珠のイヤリングが片方落ちていた。それぞれの事情を抱えた家族の再生を描く。
(文藝春秋 1800円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    日本は強い国か…「障害者年金」を半分に減額とは

  2. 2

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  3. 3

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  4. 4

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  5. 5

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  1. 6

    侍Jで加速する「チーム大谷」…国内組で浮上する“後方支援”要員の投打ベテラン

  2. 7

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    高市政権の物価高対策「自治体が自由に使える=丸投げ」に大ブーイング…ネットでも「おこめ券はいらない!」