「国道者」佐藤健太郎著

公開日: 更新日:

 国道マニアの著者が、全国の奇妙な国道を紹介する面白ウンチク本。

 現在の国道333号の前身は、明治時代に軍事拠点だった旭川とオホーツク海に面した網走をつなぐ「中央道路」。ロシア帝国の脅威に備えるため、囚人たちを強制労働に駆り出し、わずか数カ月で約160キロの道を造り上げた。そのとき、釧路にあった監獄の分所として造られたのがかの網走刑務所のルーツだという。実は国道には、道幅や交通量についての決まりごとは何もない。かつて福島県西郷村にあった登山道国道(289号)や、その距離わずか187・1メートルという神戸の最短国道(174号)など。全国32万キロを走破して見つけた面白国道とその来歴を紹介する。(新潮社 1300円+税)



【連載】BOOKレビュー

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    立花孝志氏はパチプロ時代の正義感どこへ…兵庫県知事選を巡る公選法違反疑惑で“キワモノ”扱い

  2. 2

    タラレバ吉高の髪型人気で…“永野ヘア女子”急増の珍現象

  3. 3

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  4. 4

    中山美穂さんの死を悼む声続々…ワインをこよなく愛し培われた“酒人脈” 隣席パーティーに“飛び入り参加”も

  5. 5

    《#兵庫県恥ずかしい》斎藤元彦知事を巡り地方議員らが出しゃばり…本人不在の"暴走"に県民うんざり

  1. 6

    シーズン中“2度目の現役ドラフト”実施に現実味…トライアウトは形骸化し今年限りで廃止案

  2. 7

    兵庫県・斎藤元彦知事を待つ12.25百条委…「パー券押し売り」疑惑と「情報漏洩」問題でいよいよ窮地に

  3. 8

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 9

    大量にスタッフ辞め…長渕剛「10万人富士山ライブ」の後始末

  5. 10

    立花孝志氏の立件あるか?兵庫県知事選での斎藤元彦氏応援は「公選法違反の恐れアリ」と総務相答弁