「副作用が出ないIPT抗がん剤療法」奥野幸彦著

公開日: 更新日:

 抗がん剤には激しい副作用があるが、これを軽減する画期的な治療法がIPT抗がん剤療法だ。IPTは日本語でインスリン増強療法と訳される。インスリンには細胞膜の透過性を高める作用があり、これを用いて薬の効果を増強するというものだ。

 IPT抗がん剤療法ではインスリンと抗がん剤を併用し、抗がん剤の透過性を高める。すると、通常の10~20%の抗がん剤で、標準治療で行っている抗がん剤治療以上の効果が得られるそうだ。

 この治療法のメリットは副作用がほとんど表れないことと、治療の回数を増やせること。正常細胞へのダメージが少ないため、頻回に抗がん剤治療が行え、それだけがん細胞を叩くことが可能になるという。

 実際の症例とともに、その効果を明らかにしていく。(現代書林 1300円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  2. 2

    35年前の大阪花博の巨大な塔&中国庭園は廃墟同然…「鶴見緑地」を歩いて考えたレガシーのあり方

  3. 3

    高市内閣の閣僚にスキャンダル連鎖の予兆…支持率絶好調ロケットスタートも不穏な空気

  4. 4

    葵わかなが卒業した日本女子体育大付属二階堂高校の凄さ 3人も“朝ドラヒロイン”を輩出

  5. 5

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  1. 6

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  2. 7

    隠し子の養育費をケチって訴えられたドミニカ産の大物種馬

  3. 8

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  4. 9

    高市早苗「飲みィのやりィのやりまくり…」 自伝でブチまけていた“肉食”の衝撃!

  5. 10

    維新・藤田共同代表にも「政治とカネ」問題が直撃! 公設秘書への公金2000万円還流疑惑