「奇妙な菌類」白水貴著

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 動植物の陰に隠れ、忘れられがちな菌類の魅力を伝えるサイエンスエッセー。

 菌類は、キノコやカビ、酵母などの真菌と、細菌、ウイルスの3つに分類できるが、本書では真菌を主に紹介。大きさが異なるキノコ・カビ・酵母が同じグループなのは、実は菌糸が集まって大きな塊となったものがキノコであり、そうでないものをカビと呼ぶから。また、菌糸を構成している細胞が分裂している状態が酵母なのだそうだ。

 まずはそうした基本を解説。その上で、植物に寄生して「疑似花」をつくり蜜まで生産する菌や、アリの体を乗っ取り操る菌など、珍しい形や生態を持つ菌たちを取り上げ、その驚くべき能力や、人間との関係などを解説する。(NHK出版 780円+税)


【連載】新書あらかると

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