「溝猫長屋 祠之怪」輪渡颯介著

公開日: 更新日:

 忠次たちが住む溝猫長屋には妙な決まりがある。3月10日の時点で、一番年上の男の子が大家と一緒に長屋の奥にある祠に毎朝お参りしなくてはならない。その祠は、昔、ここで亡くなったお多恵ちゃんという女の子の慰霊のために造られたのだが、お参りしなければならない理由はなぜか教えてもらえない。

 あるとき、新七と留吉が空き家で変な臭いがして、子どもの声が聞こえると言う。忠次は銀太と一緒に、かつて人が殺されたというその空き家に忍び込み、床板を踏み抜いてしまう。足を上げようとするが、何者かに足首をつかまれているような感じがする……。

 長屋をめぐる幽霊話を描く時代小説。(講談社 1400円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    白鵬のつくづくトホホな短慮ぶり 相撲協会は本気で「宮城野部屋再興」を考えていた 

  2. 2

    生田絵梨花は中学校まで文京区の公立で学び、東京音大付属に進学 高3で乃木坂46を一時活動休止の背景

  3. 3

    武田鉄矢「水戸黄門」が7年ぶり2時間SPで復活! 一行が目指すは輪島・金沢

  4. 4

    佳子さま“ギリシャフィーバー”束の間「婚約内定近し」の噂…スクープ合戦の火ブタが切られた

  5. 5

    狭まる維新包囲網…関西で「国保逃れ」追及の動き加速、年明けには永田町にも飛び火確実

  1. 6

    和久田麻由子アナNHK退職で桑子真帆アナ一強体制確立! 「フリー化」封印し局内で出世街道爆走へ

  2. 7

    松田聖子は「45周年」でも露出激減のナゾと現在地 26日にオールナイトニッポンGOLD出演で注目

  3. 8

    田原俊彦「姉妹は塾なし」…苦しい家計を母が支えて山梨県立甲府工業高校土木科を無事卒業

  4. 9

    藤川阪神の日本シリーズ敗戦の内幕 「こんなチームでは勝てませんよ!」会議室で怒声が響いた

  5. 10

    実業家でタレントの宮崎麗果に脱税報道 妻と“成り金アピール”元EXILEの黒木啓司の現在と今後