「溝猫長屋 祠之怪」輪渡颯介著

公開日: 更新日:

 忠次たちが住む溝猫長屋には妙な決まりがある。3月10日の時点で、一番年上の男の子が大家と一緒に長屋の奥にある祠に毎朝お参りしなくてはならない。その祠は、昔、ここで亡くなったお多恵ちゃんという女の子の慰霊のために造られたのだが、お参りしなければならない理由はなぜか教えてもらえない。

 あるとき、新七と留吉が空き家で変な臭いがして、子どもの声が聞こえると言う。忠次は銀太と一緒に、かつて人が殺されたというその空き家に忍び込み、床板を踏み抜いてしまう。足を上げようとするが、何者かに足首をつかまれているような感じがする……。

 長屋をめぐる幽霊話を描く時代小説。(講談社 1400円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    福原愛が再婚&オメデタも世論は冷ややか…再燃する「W不倫疑惑」と略奪愛報道の“後始末”

  2. 2

    「年賀状じまい」宣言は失礼になる? SNS《正月早々、気分が悪い》の心理と伝え方の正解

  3. 3

    「五十年目の俺たちの旅」最新映画が公開 “オメダ“役の田中健を直撃 「これで終わってもいいと思えるくらいの作品」

  4. 4

    放送100年特集ドラマ「火星の女王」(NHK)はNetflixの向こうを貼るとんでもないSFドラマ

  5. 5

    国民民主党・玉木代表「ミッション・コンプリート」発言が大炎上→陳謝のお粗末…「年収の壁」引き上げも減税額がショボすぎる!

  1. 6

    どこよりも早い2026年国内女子ゴルフ大予想 女王候補5人の前に立ちはだかるのはこの選手

  2. 7

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  3. 8

    「M-1グランプリ2025」超ダークホースの「たくろう」が初の決勝進出で圧勝したワケ

  4. 9

    「核兵器保有すべき」放言の高市首相側近は何者なのか? 官房長官は火消しに躍起も辞任は不可避

  5. 10

    楽天が変えたい「18番は田中将大」の印象…マエケンに積極譲渡で“背番号ロンダリング”図る