「戸越銀座でつかまえて」星野博美著

公開日: 更新日:

 一人暮らしの自由を満喫していたはずが、自由に縛られ、生き方を見失ってしまった著者は、愛猫の「ゆき」を連れて、18年半ぶりに、戸越銀座にある実家に戻る。本書は、その戸越銀座での日々をつづったエッセー集。

 40代で非婚の今、地域の話題にもなりたくないし、危険視もされたくない。波風を立てずに生きていくには挨拶が必須の生活技術だが、地域住民の歴史やわが家との付き合いの程度などを考慮して即座に挨拶をかわすのはなかなか大変だ。そんな地元暮らしであらためて感じた戸惑いから、実家の猫「のり」と「ゆき」の関係、馴染みの八百屋での攻防、そして老いゆく両親との距離の取り方など。「都会と田舎が入り交じった」地元で新しい生き方を模索する日々をつづる。

(朝日新聞出版 780円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    名球会入り条件「200勝投手」は絶滅危機…巨人・田中将大でもプロ19年で四苦八苦

  2. 2

    永野芽郁に貼られた「悪女」のレッテル…共演者キラー超えて、今後は“共演NG”続出不可避

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    07年日本S、落合監督とオレが完全試合継続中の山井を八回で降板させた本当の理由(上)

  5. 5

    巨人キャベッジが“舐めプ”から一転…阿部監督ブチギレで襟を正した本当の理由

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    巨人・田中将大が好投しても勝てないワケ…“天敵”がズバリ指摘「全然悪くない。ただ…」

  3. 8

    高市早苗氏が必死のイメチェン!「裏金議員隠し」と「ほんわかメーク」で打倒進次郎氏にメラメラ

  4. 9

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  5. 10

    三角関係報道で蘇った坂口健太郎の"超マメ男"ぶり 永野芽郁を虜…高畑充希の誕生日に手渡した大きな花束