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「産まなくても、産めなくても」甘糟りり子著

 弁護士の宮下夏子は39歳のとき、不妊を理由に尊厳を傷つけられたという川田友美の弁護を担当する。

 友美は抗がん剤治療の影響で不妊の体だったが、そのことを知らなかった義両親が夫に愚痴っているのを聞き、離婚を決意したという。

 ある日、友美との打ち合わせ中に「卵子凍結」の情報を知り、夏子の心は大きく揺れる。今は独身だが、将来の選択肢を残しておこうと夏子はクリニックを訪れるが、断られてしまう。(「掌から時はこぼれて」)

 49歳で結婚し、自分が「無精症」だったことを知った男性、妊娠よりもオリンピック出場を優先してきた女性アスリートらを主人公に、顕微授精、養子縁組など妊娠・出産にまつわる7編の短編小説集。(講談社 1400円+税)

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