「回帰」今野敏著

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 カトリック系大学の門の近くで、自動車が爆破された。宗教的な過激派のテロの疑いがあり、警視庁刑事部捜査1課だけでなく、国際テロを担当する公安部外事3課も捜査に加わる。捜査1課の樋口顕は管理官の天童に「因幡を覚えているか?」と聞かれた。10年前、違法捜査の責任を取って退職した因幡は、海外を放浪して国際テロ組織に入ったという噂があるが、天童は彼から電話で、テロを防ぎたいので協力してほしいと頼まれたという。樋口と天童は秘密裏に事を運ぼうとするが、公安は既に因幡が帰国したことをつかんでいた。

 やがて、現場で目撃されたという中東系の若い男が拘束される。

 本紙連載の警察小説シリーズ最新作。(幻冬舎 1600円+税)

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