「悪党どものお楽しみ」パーシヴァル・ワイルド著、巴妙子訳

公開日: 更新日:

 ポーカーのイカサマ師のビルは、ある日、裕福な農場主らと卓を囲む。最後の大勝負に出ようとした寸前、参加していたセールスマンにイカサマがバレてしまう。しかし、セールスマンはなぜかビルを警察に突き出さず、街から出て行けと言うだけだった。実はセールスマンとその相棒もイカサマ師で農場主は彼らのカモだったのだ。

 ビルが6年ぶりに故郷に戻ると、実家は何も変わっておらず、幼いころ、父親が息子のしつけに使ったムチもそのまま残っていた。父親との勝負に負け、イカサマから足を洗い農夫として暮らしていたビルは、ある日、知り合った女性の夫を、いかさまポーカーの被害から助けだす。改心したビルが、凄腕のイカサマ師たちのトリックを暴いていく連作集。(筑摩書房 900円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  2. 2

    農水省ゴリ押し「おこめ券」は完全失速…鈴木農相も「食料品全般に使える」とコメ高騰対策から逸脱の本末転倒

  3. 3

    TBS「ザ・ロイヤルファミリー」はロケ地巡礼も大盛り上がり

  4. 4

    維新の政権しがみつき戦略は破綻確実…定数削減を「改革のセンターピン」とイキった吉村代表ダサすぎる発言後退

  5. 5

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  1. 6

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  2. 7

    粗品「THE W」での“爆弾発言”が物議…「1秒も面白くなかった」「レベルの低い大会だった」「間違ったお笑い」

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  5. 10

    巨人阿部監督の“育成放棄宣言”に選手とファン絶望…ベテラン偏重、補強優先はもうウンザリ