「猿神のロスト・シティ」ダグラス・プレストン著、鍛原多惠子訳

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 スリラー作家としても知られる著者ならではの巧みなストーリーテリングで描かれる、考古学アドベンチャーノンフィクション。

 2015年3月号の科学雑誌「ナショナル ジオグラフィック」の記事に世界が騒然となった。中米ホンジュラスに500年前から伝わる、マヤ文明に匹敵する伝説の「猿神王国」の古代都市群遺跡を、人跡未踏のジャングルの中でついに発見したというものだ。

 本書はその探検調査に同行した著者が、人工衛星や航空機に搭載したセンサーと電磁気を使って上空から熱帯林に覆われた地形の様子や埋蔵物を見つけ出すNASAの最新テクノロジー「ライダー」を駆使し、52点の石像を発見するまでの経緯をつぶさに伝える。発見後、探検隊メンバーが相次いで致死率の高い寄生虫病に感染する後日談も興味深い。(NHK出版 2200円+税)

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