「囲碁殺人事件」竹本健治著

公開日: 更新日:

 大脳生理学者の須堂は、助手・典子の12歳の弟・智久を研究対象者に選ぶ。IQ208の智久は、囲碁アマ七段格の天才だった。3人は、智久が憧れる槙野九段のタイトル防衛戦第2局を観戦するため山梨へ。5期連続「棋幽」のタイトルを守る槙野だが、初戦は若手の氷室七段に完敗していた。

 第2局、槙野は1着目から前代未聞の地点に石を置く。戦いが進むにつれ氷室に追い込まれた槙野に、周囲は連敗を確信する。

 だが、誰もが考えなかった一手で形勢が逆転。氷室は投了せず、決着は翌日に持ち越される。翌朝、時間になっても対局室に現れない槙野が、近くの滝の岩棚で首なし死体で見つかる。

 将棋、トランプと続くゲームミステリー3部作の第1弾。

(講談社 680円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    清原和博氏が巨人主催イベントに出演決定も…盟友・桑田真澄は球団と冷戦突入で「KK復活」は幻に

  2. 2

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  3. 3

    99年シーズン途中で極度の不振…典型的ゴマすりコーチとの闘争

  4. 4

    実は失言じゃなかった? 「おじいさんにトドメ」発言のtimelesz篠塚大輝に集まった意外な賛辞

  5. 5

    日銀を脅し、税調を仕切り…タガが外れた経済対策21兆円は「ただのバラマキ」

  1. 6

    巨人今オフ大補強の本命はソフトB有原航平 オーナー「先発、外野手、クリーンアップ打てる外野手」発言の裏で虎視眈々

  2. 7

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  3. 8

    林芳正総務相「政治とカネ」問題で狭まる包囲網…地方議員複数が名前出しコメントの大ダメージ

  4. 9

    国分太一が「世界くらべてみたら」の収録現場で見せていた“暴君ぶり”と“セクハラ発言”の闇

  5. 10

    角界が懸念する史上初の「大関ゼロ危機」…安青錦の昇進にはかえって追い風に?