• facebook  
  • twitter  
  • Facebook Messenger

「美酒と黄昏」小玉武著

 植草甚一がワセダの学生だったころ、不良詩人のサトウハチローの出版記念会に行った。上野広小路のバー、紅葉軒で赤い酒、青い酒を飲み、エノケンにサインをもらった。帰りに新宿で私服の刑事にアカと疑われてなぐられ、さらに友人に誘われて吉原に登楼。その後、かなり飲んだが酔わなかった。内藤鳴雪の〈大盃落花も共に呑み干しぬ〉という句が身に沁みた。前年の暮れに読んだヴァン・ダインの「僧正殺人事件」の感動を思い出し、自分らしく自由に生きようと思った――。

 戦後の一世代のミステリーファンの「神様」だった「植草甚一」がこの日、生まれた。(「紅灯緑酒」)

「サントリー・クォータリー」元編集長の文芸エッセー。(幻戯書房 2200円+税)

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新のBOOKS記事

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    太った? 元AKB小嶋陽菜のムッチリ体型にファン容赦なし

  2. 2

    英紙も警告 2020年の東京五輪は“殺人オリンピック”になる

  3. 3

    豪雨初動遅れも反省なし…安倍政権が強弁するウソと言い訳

  4. 4

    否定会見で墓穴 古屋圭司議員の“裏金”疑惑ますます深まる

  5. 5

    ZOZO社長とW杯決勝観戦 剛力彩芽“はじけっぷり”に心配の声

  6. 6

    検察は動くか アベトモ古屋議員に裏金疑惑が浮上 

  7. 7

    “苦戦の戦犯”は金本監督 阪神の凡ミス多発は意識の低さ

  8. 8

    主砲にも日本語でタメ口 エンゼルス大谷「英語力」の謎

  9. 9

    助っ人はベンチに 阪神・金本監督はロサリオが嫌いなのか

  10. 10

    9月の過密日程より心配 阪神が抱える“ロサリオ・大山問題”

もっと見る