「決戦!新選組」葉室麟他著

公開日: 更新日:

 新選組三番隊長・斎藤一は、甲州で惨敗した後、会津の松平容保の下で薩長との戦いを続けていた。容保の言葉から、自分を突き動かしているのは忠義でも意地でもなく、薩長に対する怒りだと確信したからだ。斎藤は容保に「新選組は、会津を決して見捨てません」と答える。だが、会津を見限った土方歳三は、徳川幕府の艦隊を率いて蝦夷地に入り、そこを徳川の領地として新政府と戦うという榎本武揚と行動を共にする。戦意を喪失した会津は敗走を続け、斎藤は隊員に土方の後を追うように命じるが、自らは会津にとどまる。(天野純希著「死にぞこないの剣」)

 6人の作家が、それぞれの士道に殉じた新選組の隊士を描いた本紙連載小説を単行本化。(講談社 1600円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    カーリング女子フォルティウス快進撃の裏にロコ・ソラーレからの恩恵 ミラノ五輪世界最終予選5連勝

  2. 2

    南原清隆「ヒルナンデス」終了報道で心配される“失業危機”…内村光良との不仲説の真相は?

  3. 3

    契約最終年の阿部巨人に大重圧…至上命令のV奪回は「ミスターのために」、松井秀喜監督誕生が既成事実化

  4. 4

    「対外試合禁止期間」に見直しの声があっても、私は気に入っているんです

  5. 5

    高市政権「調整役」不在でお手上げ状態…国会会期末迫るも法案審議グダグダの異例展開

  1. 6

    円満か?反旗か? 巨人オコエ電撃退団の舞台裏

  2. 7

    不慮の事故で四肢が完全麻痺…BARBEE BOYSのKONTAが日刊ゲンダイに語っていた歌、家族、うつ病との闘病

  3. 8

    箱根駅伝3連覇へ私が「手応え十分」と言える理由…青学大駅伝部の走りに期待して下さい!

  4. 9

    「日中戦争」5割弱が賛成 共同通信世論調査に心底、仰天…タガが外れた国の命運

  5. 10

    近藤真彦「合宿所」の思い出&武勇伝披露がブーメラン! 性加害の巣窟だったのに…「いつか話す」もスルー