「決戦!新選組」葉室麟他著

公開日: 更新日:

 新選組三番隊長・斎藤一は、甲州で惨敗した後、会津の松平容保の下で薩長との戦いを続けていた。容保の言葉から、自分を突き動かしているのは忠義でも意地でもなく、薩長に対する怒りだと確信したからだ。斎藤は容保に「新選組は、会津を決して見捨てません」と答える。だが、会津を見限った土方歳三は、徳川幕府の艦隊を率いて蝦夷地に入り、そこを徳川の領地として新政府と戦うという榎本武揚と行動を共にする。戦意を喪失した会津は敗走を続け、斎藤は隊員に土方の後を追うように命じるが、自らは会津にとどまる。(天野純希著「死にぞこないの剣」)

 6人の作家が、それぞれの士道に殉じた新選組の隊士を描いた本紙連載小説を単行本化。(講談社 1600円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  2. 2

    35年前の大阪花博の巨大な塔&中国庭園は廃墟同然…「鶴見緑地」を歩いて考えたレガシーのあり方

  3. 3

    高市内閣の閣僚にスキャンダル連鎖の予兆…支持率絶好調ロケットスタートも不穏な空気

  4. 4

    葵わかなが卒業した日本女子体育大付属二階堂高校の凄さ 3人も“朝ドラヒロイン”を輩出

  5. 5

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  1. 6

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  2. 7

    隠し子の養育費をケチって訴えられたドミニカ産の大物種馬

  3. 8

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  4. 9

    高市早苗「飲みィのやりィのやりまくり…」 自伝でブチまけていた“肉食”の衝撃!

  5. 10

    維新・藤田共同代表にも「政治とカネ」問題が直撃! 公設秘書への公金2000万円還流疑惑