「シーラカンス殺人事件」内田康夫著

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 正月、日本の調査隊が南アフリカの某国から「生きた化石」と呼ばれるシーラカンスを持ち帰った。翌日、三浦半島にある水族館の水槽の中で同館の職員で調査隊に参加していた平野の他殺体が見つかる。同じころ、万里子は調査隊に同行取材していた新聞記者の兄・秀夫の帰りを待っていた。

 しかし、兄は1日早く調査隊と別れ帰国の途に就いたが、ローマに立ち寄った後、消息が分からなくなっていた。実は、調査隊の資金を出したのは秀夫の勤務先の新聞社だったが、シーラカンスは契約の切れた翌日に見つかり、他社がスクープしていた。警察は凶器から検出された指紋を証拠に、容疑者として秀夫の行方を追う。

 警部・岡部和雄を主人公にした著者の初期作品。(祥伝社 690円+税)

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